『これは──僕と彼女だけが知っている、世界の秘密についての物語。』
五つ星評価:★★★★★
好きな人が世界の全てだ!!って感じがたまらなくいい!!

■作品情報
| 公開日 | 2019年 夏 |
| 制作会社 | コミックス・ウェーブ・フィルム |
| 上映時間 | 113分 |
| ジャンル | 恋愛/ファンタジー/青春 |
■あらすじ
高校一年生の夏、家出して東京にやって来た帆高は、離島での閉塞感から逃れるようにして都会に流れ着くが、生活はすぐに行き詰まってしまう。やがてオカルト雑誌の編集プロダクションで働くことになった帆高は、雨が降り続く東京で、不思議な力を持つ少女・陽菜と出会う。彼女は祈ることで空を晴れにできる「晴れ女」だった。二人はその力を使って人々の願いを叶えていくが、やがてその力には大きな代償が伴うことを知る。
■五つ星評価
| 甘酸っぱさ | ★★★★★ |
| キャラクター | ★★★★★ |
| ストーリー | ★★★★★ |
| 作画 | ★★★★★★ |
| 余韻 | ★★★★★★ |
■ネタバレなし感想
最初は東京に憧れて飛び出してきた少年の話として始まるのに、気づいたら「選択」の話に変わっていくのがこの作品らしいところで、映像のきれいさや音楽の強さに引っ張られながら、ずっと不安定な空気が漂っているのが印象に残る。その不安定さは子供ならではのもので、なんか大人になってから見ると切ない気持ちもある。世界観はファンタジー寄りだけど、登場人物の感情はかなり生々しくて、特に帆高の焦りや必死さは、理屈より先に体が動いてしまう感じがあって見ていて落ち着かない。爽やかそうに見えて、実際はけっこう重い内容で、そのギャップが好き嫌いを分けると思う。
正直、この作品は「正しい選択をした話」じゃなくて、「自分勝手だと分かっていても選んでしまった話」だと思う。陽菜を救うために世界の天気を犠牲にするという結末は、納得できる人とできない人がはっきり分かれるし、そこが一番語られてきた部分でもあるけど、帆高の行動を見ていると、きれいごとを選ばなかったこと自体は一貫しているとも感じる。大人たちの現実的な視点と、若さゆえの極端な選択が真正面からぶつかって、そのまま折り合いがつかないまま終わるのが、この映画の後味の正体だと思うし、救いがあるのかないのか分からない感じも含めて、観終わったあとにずっと引っかかる。ハッピーエンドとは言い切れないけど、あれ以外の終わり方だったら嘘になる、そう思わせるタイプの作品だった。


